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コラム

任意後見

2016年2月8日 司法書士 I

 長年つれ添った配偶者がお亡くなりになり、相続手続きや様々な相談を受けた方から久しぶりに連絡がありました。

 お子様がいらっしゃらず独りで生活されていたその方は、入院をすることになり今後の生活に不安を感じたため、任意後見のことを聞きたいというものでした。
 説明を聞いたのち、私に任意後見人をお願いしたいとご依頼いただき、その後十数回の話し合いを重ねて契約をすることになりました。
 その話し合いの中では、日常の何気ない会話をしつつも将来の生活や財産のこと、死後のことについて話しました。またエンディングノートを活用することもありました。

 自分の将来のこと人生のことを本気で考え、話し合うパートナーとして、司法書士を選んでいただけたのはとても嬉しいことです。
 今後も我々司法書士が頼れる存在でありたいと思います。

本人さんの印鑑押印

2015年3月23日 司法書士 B

成年後見人に就任すると、成年後見人は市役所や銀行への届出、施設入所契約、病院入院契約等を行う必要があります。その場合、ご本人である成年被後見人(以降「Aさん」とよびます)にかわってさまざまな書類に署名押印することになります。

 各届出先によって求められる記入形式は若干異なりますが、成年後見人である私の名前をBとすると、たいていの場合、「A成年後見人B」と署名し、成年後見人Bのみの印鑑を押印することで処理が完了します。

 ところが、相手が不慣れな場合、ご本人Aさんのみの名前を書いてその横にAさんの印鑑を押すように成年後見人に求めてくるところがあります。
そんなときには、常に判断能力を欠く状態にある方の契約書面等への署名押印が法律上無効になる場合や、成年後見人により取り消される可能性のあるものとなることを説明して(そもそも本人Aさんがその場にいて署名押印するわけでもないのですが・・・)、成年後見人Bのみの印鑑押印で処理をしてもらえるよう説得します。しかし、窓口の方も上司の判断を仰がずに独断では受付できないということになり、かなりの時間待たされることがあってとても困ります。

このコラムを通じて、少しでも成年後見制度の理解が深まっていくことを願っています。

後見人の報酬はおいくらですか?

2015年1月5日 司法書士 O

「後見人の報酬はおいくらですか?」「いつお支払いしないといけないのですか?」等々、最近、後見人の報酬について質問を受けることが多くなりました。
「後見人に報酬を支払わないといけないと聞いたが、そんなお金はないし・・・」と心配されるご親族もおられます。
 いえいえ、後見人がご親族に対して報酬を請求することはありませんし、ご親族が後見人の報酬を支払う必要もありません。
 後見人は、ご本人のために業務を行いますので、ご本人の資産の中から報酬をいただくことになります。なお、資産がない方であっても後見制度を利用することは可能です。
 また、報酬額も、後見人が勝手に金額を決めるものではありません。
 裁判所に対し、後見人として行った業務を報告して、そのうえで裁判所が適正な報酬額を決定します。
 つまり、後見制度とは、判断能力の低下したご本人を保護するための制度ですから、後見人の報酬についても裁判所が関与してご本人の資産を守るのです。

 ご本人のために後見制度を利用する必要がある場合には、ぜひ私たちリーガルサポートにご相談ください。

成年後見制度利用のすすめ

2014年7月3日 司法書士 Y

「成年被後見人」というと、何もわからない人と思ってらっしゃいませんか。実はそんなことはないのです。

 自分の財産を管理することはできないけれど、ヘルパーさん等の手助けを受けながら一人暮らしをしている方は大勢いらっしゃいます。食事の用意をしてもらえば自分で食事をし、誘導してもらえばトイレもできる。着替えも介助があれば自分で行える。

 ただ、病気等が原因で、自分でお金の管理や支払ができない。そんなときに成年後見人は、ご本人に代わって契約をしたり支払をしたりして、ご本人の生活を支えます。

 役所や金融機関からの書類がわからないから放っているという高齢者のお話を耳にします。たとえば法定後見制度は、後見・保佐・補助とご本人の事情に応じて使えますので、もう少し気軽に成年後見制度の利用を考えていただければと思います。

遺言があったら

2014年4月27日 司法書士 G

 先日、事務所に相談に来られた初老の女性の方(以降、「相談者」とよびます)で、こんなことがありました。

 亡くなったご主人(以降、「亡A氏」とよびます)の名義になっている自宅の土地建物を自分が相続したいとのことでした。亡A氏と相談者の間に子がおられないということで、今回の場合、相続人は相談者と亡A氏のご兄弟でした。亡A氏と相談者はかなり高齢になってから結婚したこともあり、亡A氏のご兄弟とはあまり付き合いがなく、疎遠であるとのことでした。

 相続に関する相談を受けていると、「遺言」があれば…と思う場面が多々あります。

 今回の場合、亡A氏が相談者に相続させる旨の遺言を残しておれば、他の相続人の関与なく相続できます。残されたご家族が、有ってよかったと思えるような「遺言」を作成してみてはいかがでしょうか。もし、専門的知識が必要な場合は、リーガルサポートの会員がお手伝いできます。

本人さんの親族からのお願い

2014年2月23日 司法書士 I

様々な事情があって、成年被後見人さんなど(以降、「本人さん」とよびます)の親族が成年後見人に就任することができず、わたしたち司法書士や弁護士、社会福祉士などの第三者が成年後見人に就任するケースがよくあります。

上記のような場合、本人さんと親族の関係は良好な場合(同居して生活している場合など)が多いのですが、成年後見人は親族の方から様々なお願いを受けます・・・

 

たとえば・・・

本人さんの親戚が亡くなったので、本人さんから香典○○万円を支出してほしい。

本人さんを見舞いにくる親族の外食費を支出してほしい。

本人さんに毛皮のコートを(本人さんの支出により)買いたいのですが・・・

 

成年後見人は親族からのこのような要望に対して、ひとつひとつ根気よく対応し、場合によっては、裁判所と協議して判断することもあります。

成年後見の仕事は、根気強さと慎重さが求められ、それでいて柔軟に対応する必要もあります。

成年後見制度を利用する必要はないのでしょうか?

2013年4月6日 司法書士 H.I

現状なんとかなっていれば、成年後見制度を利用する必要はないのでしょうか?

「親族は遠方にいるけど、近所に住む知人に銀行のカードも渡して、財産の管理をしてくれているから大丈夫。」とおっしゃっている入院中の方がいました。
成年後見制度は単に財産を管理するためだけのものなので、自分は大丈夫と思われているかもしれません。
現状の問題がないように思えるからといって本当に大丈夫なのでしょうか。

成年後見制度を利用しておらず、単に口頭で頼まれて財産の管理をしているだけであれば、適正な管理が行われていないかもしれません。
また何より、ご本人の判断能力が不十分となったとき知人は財産の管理する権限がなくなってしまうかもしれません。さらに万一のことがあった場合、適正な管理と思って財産の管理をしていたとしても、相続人に責任を追及されかねません。

このようなトラブルを防ぐためにも、ご本人の状況に応じて将来のことも考え、身内や親しい友人であっても、きちんと家庭裁判所で選ばれた後見人をつけることの必要性も考えておかねばならないのではないでしょうか。

成年後見人にできること、できないこと

2013年4月3日 司法書士 T.K

父の認知症の症状が重くなり、一人息子が父の成年後見人になることを検討しています。
成年後見人となった息子は、父を代理してどのようなことができるようになるのでしょうか。

成年後見人は、認知症などで判断能力が低下した本人のために、広い範囲の法定代理権を付与されます。
ただ、その代理権の範囲は本人の財産管理の範囲に限定されます。
具体的には預貯金、年金、不動産、株式等を管理する権限が付与されます。

では、成年後見人が代理することができないことは?

たとえば婚姻、離婚、養子縁組等の本人の身分に関する事は代理することができません。
これらは本人の意思が最も優先されるべきものだからです。

また、本人に代わって遺言書を書くということもできません。
遺言は、法律上、本人にしかできない行為とされているためです。

他にも成年後見人にできること、できないこと様々あります。
これらをよく理解した上で成年後見申立をする必要がありますね。

きっちり理解してから手続きを

2013年4月1日 司法書士 H.I

成年後見制度は、どのような場合に利用するものでしょうか?

「母が高齢で認知症になっているので、後見人にならないといけなんですよね。」
という質問がよくあります。近年の高齢者社会で、介護保険などの利用と同じようなイメージで後見人をつけないといけない、ということは何となく知っておられるようです。

「後見人の続きは、こうこうで、家庭裁判所へこういう書類を提出して、選任後もこういう報告が必要で、財産管理はこのようにするんですよ」と説明すると、「そんなに大変なんですか」とういう話になって「それじゃ、やめときます」となる場合が結構あります。

後見人をつけないといけないということはがある程度理解されているようですが、本当にどのような場合に後見人を選任するべきかということを、きっちり理解してから手続きをしましょう。

後見人はご本人が死亡するか、判断能力が回復するまで続きます。